天職とは何か

わたしの大好きなYouTuberである平岡雄太さんの動画をひとつ紹介します。

平岡さんはまだ若い経営者ですが、動画を通して知る限り、彼の考え方はわたしと同じ部分が多いです。しっかりとした視座とコアとなるコンピテンシーを持ちつつも、誠実で嘘をつかない。そういう人柄にとても魅せられます。

この動画で彼は、自分の意志は幻想であり、それに囚われすぎるとむしろそれは他人の考え方に支配されることにつながり、結果として自分のオリジナリティを失うことになると語ります。本当のオリジナリティとは、個性とは、人と同じことをやっていても、必ずしも自分がやりたいと思っていることではなくても、継続してやっているうちに醸し出てくる「自分の香り」であり、「自分の匂い」であると。

わたしは既に齡55を超えていますが、それでもまだ時々、自分の人生とはなんだったのか、自分にとっての天職がまだあるのではないのか、果たして自分は自分がやりたいと思っていたことができているのか、といった思考の無限ループに陥ることがあります。

しかし、わたしの経験から言っても、「天職」というものは決して自分のやりたいことではないのです。オリジナリティ(個性)とは、他人が認めた私の価値であり、その価値を実現できる仕事が「天職」なのではないかと思うのです。

わたしの場合は、商社マンから社会人を始めましたが、結局そのうち20年近くやってきたことはIT企業のカスタマーサポートでした。カスタマーサポートはトラブル対応がメインで決して前向きなことばかりの仕事ではありません。決してやりたかった仕事というわけでもありませんでした。しかし、結果としてわたしのメインのキャリアはカスタマーサポートになりました。

これは周りの人がわたしにカスタマーサポートができる人間としての価値を認めてくれていたからだと思います。トラブルが起きたときのお客様の対応、それを機会に積み上げていくお客様との人間関係、そして製品やサービスを使い続けていただくことによって実現するお客様自身の成功。そういった仕事にわたしが向いていて、わたしらしさというものが仕事の様々な局面で出ていたからなのだろうと思います。

平岡さんはもうひとつ大事なキーワードを示します。それは、「継続してやっている」ということです。なんだかんだ言って、継続してやっていることがその人にとっての才能であり、個性なのではないか。これは以前師事していた小説の先生から教えていただいた「才能とは継続」できることである、という言葉とも合致します。

個性とは日々の行動や思考が醸し出す自分の香りであり、匂いであり、それがゆえに、個性を出すためには継続することが重要で、継続できることが才能であり、自分の価値でもある。そういうことをこの若さで理解して実践している平岡さんは、本当にすごいなと思うのであります。