iOS版Scrivenerで文字数を表示できないので(実はできました)、Split Viewを使って回避してみた

 

問題の所在

わたしは出張中はiPad Proを持ち歩いています。iPad Proを導入してからは、MacBookを全く持ち歩かなくなりました。使用しているエディタはScrivenerです。ScrivenerはMac版もWindows版もありますが、iOS版もなかなか使い勝手の良い素晴らしいエディタです。

しかし、一点だけ問題がありました。それは、Mac版やWindows版のScrivenerは執筆中にドキュメント単位で文字数を表示してくれるのですが、iOS版は単語数しか表示してくれないことです。だいたい1ドキュメントあたり3,000文字から5,000文字を目安にしているのですが、これがパッと見てわからないのは、かなりストレスになります。

回避策

そこで、iOS9から実装されたSplit Viewを使ってScrivenerと別の文字数が表示されるエディタを両方一度に表示させることでScrivenerのエディタの弱点を補完することにしました。左側のビューにScrivener、右側のビューにテキストエディタという構成です。こうすることで、Scrivenerで作成した登場人物情報や場所情報、その他の資料を参照しながら執筆することができます。WebやEvernoteを参照したい時もcommand+tabで容易に左側ビューの内容を切り替えることができます。

問題は右側のビューに表示するテキストエディタを何にするかです。いろいろとテキストエディタを試してみたのですが、結局一番使いやすいのはApple純正のPagesであるという結論に達しました。

Pagesは下記の設定をすることによってドキュメントの下部に常に文字数を表示することができます。また、わたしはScrivenerのエディタで段落間を14ポイント開ける設定にしてあるのですが、普通のテキストエディタですとこの設定を引き継いでくれません。PagesはScrivenerのエディタからテキストをコピペするだけでこの設定を引き継いでくれました。

 

Pagesで文字数を表示する設定方法

デフォルトではドキュメントの下部には単語数が表示されています。これを文字数表示に変えるには、単語数をタッチします。そうすると、スクリーンショットのようなメニューが表示されますので、この中から「文字(空白あり)」を選べばいいのです。見てお分かりの通り、空白なしの文字数、単語数、段落数、ページ数に切り替えることもできます。

おわりに

iOS版Scrivenerのオンラインマニュアルをみると、エディタ上で単語数と文字数の両方が表示されているスクリーンショットが掲載されていました。しかし、どうしてもそれを実現する方法が分かりませんでしたので、サポートに問い合わせをしています。もし、方法が分かりましたら、この場で改めてご報告したいと思います。

また、右側のビューで使うエディタですが、試してはいませんが、おそらくはMicrosoftのWordやGoogle Documentでも同じことができると思います。もちろん、その他の普段利用しているエディタをお使いになっても良いと思います。

いずれにしても、Split Viewによる他のアプリとの連携がなかなかに使い心地が良いので、仮にScrivenerで文字数表示が対応されたとしても、今のスタイルを続けるかもしれません。ますますiPad Proの出番が増えそうです。

2017年6月22日追記

この記事を公開して、即日、なんと『いつでもどこでも書きたい人のためのScrivener入門 for iPad & iPhone』のご著者、向井領治さんからTwitterで文字数を表示する方法を教えていただきました。Twitterすごいと思ったのと、この本を持っていたにもかかわらず設定に気づかなかった自分の浅はかさが恥ずかしいです。設定は以下の通りです。

「設定」アプリをを開き、「Scrivener」を選びます。「Editor」から「Statistics」を選ぶと、「Characters」、「Words」、「Words/Chars」が選べます。