最近の執筆環境について整理してみる

ここ一年くらいは執筆になかなか専念できなくて、道具やアプリばっかり変えて試行錯誤していました。ときどき自分の執筆環境の整理をしているので、平成も終わることですし、平成31年4月7日(日)現在の執筆環境をまとめておきます。

まず、ブログ執筆については、Ulysses一択です。Wordpressとの連携もサポートされていますし、あまり長文でない文章を書くにはちょうど良いツールだと思います。数千文字から一万文字程度であればUlyssesを使うべきではないでしょうか。

また、UlyssesはiOS版が非常に優れていて、わたしはほとんどiPadやiPhoneで使っています。そのため、Ulyssesにはブログだけでなく、思いついた小説のアイディアやちょっとしたメモも書き溜めています。

小説の執筆については、プロットやキーとなるシーン、トピックの整理など初稿の前まではやはりUlyssesを使っています。ここまではUlyssesのフットワークの軽さが非常に有効だからです。文字も横書きで十分ですし、フォントは見やすいヒラギノ丸ゴシック体にして思いつくままに書きまくってます。

ある程度書くことが決まったら、わたしは縦書きのエディタで一気に最後まで書き上げてしまいます。これは全体のバランス、構成、文法や日本語の正しさなど細かい点は一切考えず、頭の中にあるものを吐き出す形で書いていきます。ただし、わたしの場合、この作業をやるとき横書きだとどうしても集中できないので、縦書きのエディタを使っています。

iPadで使っているエディタは「縦式」、Macでは「stone」です。どちらもプレーンテキストを美しい縦書きで表示してくれます。この縦書きで書く、というところがわたしにとっては非常に執筆のモチベーションを上げてくれます。頭を小説執筆モードに切り替えてくれます。以前からいろんなエディタで試行錯誤していたのですが、プレーンテキストを縦書きで表示してくれるエディタというのは意外に多くありませんでした。

だいたい長編の文字数は20万文字くらいを想定しているのですが、これらの縦書きのエディタで一気に最後まで書き上げてしまいます。ここで一つ大事なのは、やはり原稿がプレーンテキストであるという点で、そうすることによって家ではMacで、外出先ではiPadで(場合によってはiPhoneでも書きますが、この場合はUlyssesを使います。iPhoneでは縦書きは流石に書きにくいです)、どんな場所でも執筆を続けることができます。

わたしはこのプレーンテキストをDropboxに置いていますが、それによって例えばWindowsパソコンのエディタでも執筆することができます(Windowsパソコンで書く場合は、「Mery」のβ版を使っています。これも美しい縦書き執筆を実現してくれます)。これでどこでもどんな細切れな時間でも執筆することができ、時間がないとか場所がないとか自分に言い訳することができなくなります。

書き上げた初稿は、Scrivenerに取り込みます。ここで初めて全体の構成や章立てを意識した原稿に仕上げていきます。わたしは基本的にはシナリオで言うところの「三幕構成」を意識しています。だいたい一つの節が5,000文字、一章5節で25,000文字。したがって、だいたい八章で20万文字になります。これを目安にバランスを考えながら書いていきます。これが第二稿です。

最後に、原稿をWordにする必要があるときはScrivenerからコンパイルしてテキストをWordファイルとして吐き出します。egWord Universalなどで仕上げるときはリッチテキストかプレーンテキストとして吐き出します。

あとは、ワードプロセッサ上で最終的な原稿の整形を行います。もちろん縦書きです。フリガナを振ったり、傍点を付けたり、本になることをイメージしながら仕上げます。場合によってはAdobeのInDesignを使うこともあります。

報告は以上です。